銀行からコンサル会社へ転職した。

私は中小企業診断士。
現在はコンサルティングファームで仕事をしている。

資格取得を目指した当時、
私は銀行で法人営業を担当していた。

【中小企業診断士を取ろう!】

A社長:「これからは経営の方向性とか、人材の育成についても考えていかないといけないと思っているよ」

私:「そうですよね、大切なことですよね…」

(最近は事業の方向性や、
“ヒト”に関する相談が増えてきたな。
だが銀行員の自分にはお金以外の分野については
適切なアドバイスができない。どうしよう…)

新卒で入社した銀行で働いて
2年が経過した頃のことだ。

外回りの法人営業担当となり、
少しずつ実績も出始めていた。

取引先社長との関係構築もできてきて、
お金以外の相談を受けることも多くなったが、
知識もないため、あまり突っ込んだ話ができず、
もどかしく感じていた。

折しも、今後のキャリアプランについて
改めて考えるようになり、
転職を視野に入れ始めていた頃だった。

「いま転職しても若さしか強みがない。
銀行で実績を挙げるとともに、難関資格を取ろう」

私はそう考えて
ネットで難関資格について調べてみたところ、
中小企業診断士にたどり着いた。

「これなら転職にも役立つし、何より取引先の役に立てるかもしれない」

ワクワクした。
すぐさま書店に赴き、
1次試験用のテキストと問題集を買い込んだ。

【1次試験勉強開始】

「7科目もあるのか、すごいボリュームだな」

購入したテキストを前に、
あらためてその量に圧倒された。

この時すでに4月で、
初めての1次試験まであと4か月しかなかった。

そのため1年目での1次試験合格は諦め、
2~3年で1次試験に合格する計画を立てた。

1年目は、企業経営理論、財務・会計、
運営管理、経営法務、経営情報システムを勉強した。

勉強法は
「テキストを1周読む→問題集→テキストで分からない部分の熟読→問題集」
の繰り返しである。

後になって反省しているのは、
最初にテキストを読む際に
時間をかけすぎたことだ。
問題集中心に勉強をしたほうが、
圧倒的に効率が良かったと感じている。

1年目の受験結果は、
企業経営理論、財務・会計、経営法務、経済学の4科目合格だった。

経済学部を卒業して間もなかったこともあり、
経済学については運よく合格することができた。

ただ、運営管理、経営情報システムについては
勉強はしていたものの不合格だった。

2年目以降も勉強法は変えずに取り組み、
3年目で1次試験に合格することができた。

カタカナを覚えるのが苦手で、
最後まで経営情報システムに苦しめられた。

【2次試験勉強開始】

1次試験合格後、
2次試験の勉強方法について調べ、
定番と言われている問題集を3冊ほど購入した。

2次試験までは時間がないので、
3冊を繰り返し解くことに決めた。

模範解答がない試験なので
勉強をしていても手ごたえがなく、ついつい
「他の問題集も買って勉強したほうが良いのだろうか」
という誘惑に駆られたが、
あくまで当初購入した問題集にこだわった。

その結果、最初の2次試験で合格することができた。

【実務補習】

実務補習は大変だったが、本当に楽しかった。

良かった点として、
まず参加者の多様性が挙げられる。

参加者の業界・業種・職種はバラバラで、
刺激をもらうことができた。

当時の実務補習のメンバーとは
現在でも交流が続いている。

次にコンサルティングのプロセスを
体感することができること。

これまでは銀行員として
取引先に対する「提案」は行っていたが、
「提言」をしたことはなかった。
対象企業の今後のあるべき方向性について、
メンバーで議論をして
提言を組み上げるプロセスは
やりがいのあるものだった。

現在中小企業診断士の勉強に取り組んでいる方は、
ぜひ実務補習へ参加することを楽しみに
頑張っていただきたいと思う。

こうして実務補習を終え、
晴れて中小企業診断士として登録された。

【登録後】

中小企業診断士の勉強や実務補習を経て
「コンサルティングの仕事をしてみたい」
と考えるようになり、
コンサルティングファームへの転職を考えるようになった。

資格は取得したものの、
銀行員時代に取引先の簡単な
中期経営計画を作成した経験があるのみで、
コンサルティング経験はなかったため、
コンサルティング業界に転職できるかどうか不安だった。

しかし転職活動の際には
面接官から「経営に関する基礎知識は持っている」
と認識してもらうことができ、
転職活動を有利に進めることができた。

結果としてコンサルティング業界の中でも
志望していた会社に入社することができた。

今後は居住地の中小企業診断協会に
加入することを考えており、
中小企業診断士の横のつながりを
作っていきたいと考えている。

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